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日本で2,200円の商品が海外では7,000円に!ニッカウヰスキーに学ぶ海外価格戦略

日本で2,200円の商品が海外では7,000円に!ニッカウヰスキーに学ぶ海外価格戦略

日本で約2,200円のウイスキーが、
イギリスでは約7,000円で販売される。

そんなニュースをご存じでしょうか?

2026年10月、ニッカウヰスキーの海外展開について、
興味深い記事が掲載されました。

日本で販売されている「ニッカ フロンティア」が、
イギリスでは日本円にして約7,000円で販売されるという内容です。

単純に比較すると、日本の約3倍の価格です。

このニュースを見て、海外進出を考えている日本の経営者の方には、
ぜひ知っていただきたいことがあると感じました。

それは、

「日本での販売価格を、そのまま海外に持っていく必要はない」

ということです。
 

ただし、海外で高く販売できれば、
それだけ利益が増えるという単純な話でもありません。

 
今回は、ニッカウヰスキーの事例をもとに、
日本の中小企業が海外で商品を販売するときの価格の考え方についてお伝えします。

1. ニッカウヰスキーは日本とイギリスで価格が約3倍違う

今回の記事で紹介されていたのは、
「ニッカ フロンティア」のイギリスでの販売です。

日本では約2,200円の商品が、イギリスでは約7,000円。

しかも、イギリスのワイン販売チェーンの
一部店舗やオンラインで販売されるとのことです。

日本では比較的手に取りやすい価格の商品でも、
海外では違う価格帯で販売されることがあります。

ここで重要なのは、海外での販売価格は、
日本での販売価格だけで決まるわけではないということです。

海外へ商品を届けるには、輸送費や輸入にかかる費用、
現地の販売店の利益など、さまざまなコストが発生します。

また、現地の競合商品がいくらで売られているかによっても、
適切な価格は変わります。

日本では2,200円だから、
海外でも2,200円相当で販売しなければならない。

そんな決まりはありません。

海外には海外の市場があり、
海外のお客様には海外のお客様の価格感覚があるのです。

2. 海外で価格が3倍でも、利益が3倍になるわけではない

ここは、
中小企業の経営者の方に特に注意していただきたいところです。

日本で2,200円の商品が海外で7,000円で売られていると聞くと、

「海外で販売すれば、かなり利益が出るのでは?」
と感じるかもしれません。

しかし、海外の店頭価格が7,000円でも、
その金額がすべて日本のメーカーに入るわけではありません。

例えば、
海外販売には次のような費用がかかります。

・日本から海外への輸送費
・輸入関税や現地の税金
・輸入業者や卸売業者の利益
・現地の小売店の利益
・海外向けのラベルやパッケージ対応費
・為替変動による影響

実際にどの費用を誰が負担するかは、
取引条件によって異なります。

つまり、海外の店頭価格が日本の約3倍だからといって、
メーカーの売上や利益まで3倍になるとは限りません。

大切なのは、海外でいくらで売られているかだけでなく、
自社にいくら残るのかということです。

海外進出では、売上だけを追いかけていると、
思ったほど利益が残らないことがあります。

私は世界戦略ミーティングでも、海外で売れる可能性だけでなく、
販売にかかる費用や利益について考えることを大切にしています。

3. 日本では普通の商品でも、海外では特別な価値を持つことがある

海外での価格を考えるうえで、もう一つ重要なことがあります。

それは、同じ商品でも、
国によってお客様が感じる価値が違うということです。

例えば、日本では日常的に購入されている食品や生活用品でも、
海外では日本ならではの商品として評価される場合があります。

日本製の調味料。

伝統工芸品。

職人が作る革製品。

美容関連の商品。

こうした商品も、日本国内と海外では、
比較される競合商品や購入するお客様が違います。

日本では数多くある商品の一つでも、海外では品質や製法、
ブランドの背景に魅力を感じてもらえるかもしれません。

ただし、「日本製だから高く売れる」と考えるのは危険です。

海外のお客様が、その商品にどんな価値を感じるのか。

同じ価格帯で、ほかにどんな商品を選べるのか。

なぜ、その商品を買いたいと思うのか。

そこを知らなければ、適切な価格は決められません。

日本での常識だけで海外の販売価格を決めないこと。

これが海外市場に挑戦するうえで重要だと私は考えています。

4. 海外では「誰に、どこで売るか」によって価格が変わる

例えば、
日本の職人が作った革製品を海外へ販売するとします。

現地の一般的な雑貨店で販売するのか。

高級セレクトショップで販売するのか。

日本のものづくりに関心があるお客様へ直接販売するのか。

販売先によって、
お客様が求めるものも、比較する商品も変わります。

一般的な雑貨店では価格の安さが重視されるかもしれません。

一方、職人の技術や素材にこだわるお客様なら、
価格以外の部分を評価してくれる可能性があります。

ただし、
高級店で販売すれば必ず高く売れるわけではありません。

その店のお客様に商品が合っていることが前提です。

そして、
販売店を通す場合には、その店の利益も必要になります。

海外販売で考えるべきことは、
単に「どこの国で売るか」だけではありません。

どんなお客様に、
どんな場所で、
どのように商品を届けるか。

これによって、売上も利益も大きく変わってきます。

5. 中小企業が海外価格を決めるときに考えたい4つのこと

では、日本の中小企業が海外で商品を販売するとき、
何から始めればよいのでしょうか。

私なら、まず次の4つを確認します。

① 現地で似た商品はいくらで売られているか

日本での価格を基準にする前に、現地の競合商品を調べます。

価格だけでなく、商品の品質、内容量、販売店、
ブランドの位置づけも確認します。

② 誰が買ってくれるのか

現地の一般消費者なのか。

日本の商品が好きな人なのか。

品質を重視する富裕層なのか。

法人のお客様なのか。

購入する人が変われば、適切な価格も変わります。

③ 自社にいくら残るのか

海外の小売価格から、
輸送費、流通費用、税金などを考えます。

販売価格が高くても、
費用がかかりすぎれば利益は残りません。

自社がどの価格で取引先へ販売するのかまで
確認する必要があります。

④ 最初の注文をどう取るか

海外で販売できそうな価格がわかっても、
実際に買ってくれるお客様がいなければ売上にはなりません。

最初から大量に輸出するのではなく、少量で販売を試してみる。

現地の販売店に商品を見てもらう。

購入したお客様の反応を確認する。

そうした小さな実績を積み重ねることで、
海外で売れる価格や販売方法が見えてきます。

6. 日本で売れている商品を、そのまま海外へ持っていく必要はない

今回のニッカウヰスキーの事例から学べるのは、
価格の違いだけではありません。

海外市場に合わせて、商品や販売先を考えることの大切さです。

日本で売れている商品でも、
海外では同じ売り方が通用するとは限りません。

反対に、日本ではあまり注目されていない商品の特徴が、
海外では強みになる可能性もあります。

例えば、
日本では一般向けに販売している商品を、
海外では専門店向けに販売する。

日本では単品で販売している商品を、
海外ではギフトセットとして販売する。

日本では価格を抑えて販売している商品を、
海外では品質や製法を丁寧に伝えて販売する。

こうした工夫によって、新しい市場が見つかることもあります。

ただ日本の商品を輸出するのではなく、
海外のお客様が買いたくなる形にする。

そのためには、現地のお客様や販売店の声を聞きながら、
試していくことが必要です。

7. 日本の中小企業にも、世界市場で勝負するチャンスがある

ニッカウヰスキーは大企業ですが、
今回の事例から中小企業が学べることもあります。

それは、
日本国内の価格や売り方だけにとらわれないことです。

海外では、
違うお客様が、違う理由で商品を購入します。

だからこそ、
日本での販売実績だけで海外での可能性を判断するのは
もったいないと思います。

もちろん、
すべての商品が海外で高く売れるわけではありません。

国によっては競争が激しく、
日本より安い価格でなければ売れない場合もあるでしょう。

だからこそ、
最初に海外のお客様の反応を確かめることが大切です。

日本で2,200円の商品が、海外では約7,000円で販売される。

このニュースは、単なる価格差の話ではありません。

国が変われば、商品の売り方も、価格も、競争相手も変わる。

日本の中小企業にとっても、
世界市場にはまだ知らない可能性があるということです。

日本市場の次は、世界市場だ。


あなたの商品は、海外でいくらで売れるでしょうか?

「日本では売れているけれど、海外でも売れるのだろうか?」

「海外では、いくらで販売すればいいのだろうか?」

「どこの国から始めればいいのだろうか?」

そんな疑問を持つ経営者の方も多いと思います。

私は、
日本の起業家や中小企業経営者の方と世界戦略ミーティングを行い、
商品やサービスを海外でどう販売していくか、一緒に考えています。

海外に店舗を出すことだけが世界進出ではありません。

現地の販売店と取引する方法もあれば、
海外のお客様へ直接販売する方法もあります。

大切なのは、
自社の商品やサービスに合った海外市場を見つけ、
実際の売上につなげることです。

あなたの商品にも、
まだ知らない海外市場があるかもしれません。

世界進出を考えている方は、
ぜひ世界戦略ミーティングでお話ししましょう。


参考記事

BARREL(2026年10月19日)
https://www.barrel365.com/n2610191/